バルザックと小さな中国のお針子
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作成日時 : 2008/02/02 10:55
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このなんともチャーミングなタイトルの本はずっと気になっていました。よく利用する箕面の図書館の書庫に収蔵されていた本だったのですが、やっと読めました。著者はダイ・シージェというフランス在住の中国の方で、映画監督でもあるということです。この本は著者がフランス語で書いたもので、フランス国内で2002年に40万部を超えるベストセラーを記録し、クラブメッド国際文学賞など多数の文学賞を受賞したとのことです。
舞台は毛沢東が共産国建設のために起こしたプロレタリア文化大革命、いわゆる“文革”
に揺れる時代です。親がともに医者、すなわち資産階級の知識人、ということで捕らえられ、その子どもということで再教育と称するプログラムに組み込まれ、超山間部の農村に送られ過酷な労働につかされる二人の青年が、隣の村の仕立て屋の美しい娘に恋をし、語り部である“僕”ではない友人の方と成就し最終的には破局するのですが、その顛末を描いた物語です。
内容もタイトルどうりなかなかチャーミングで、楽しく読めました。“僕”は作者であるダイ・シェージェなんですが、あの過酷な文革あるいは中国というものに対して、あからさまな批判は全く無く、どちらかというと懐かしく、楽しかった日々。未だに自国では自分の著書が発刊されることもなく、ましてや自作の映画も上映できないという状況にもかかわらず、その眼差しには中国という国にたいする愛情というものも感じ取れるのでした。
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